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我田引水を実感しています。

田んぼを栽培する農家は”我田引水”を実感し、体恤しています。

我田引水

物事を、自分の利益となるようにひきつけて言ったり、したりすること。我が田へ水を引く。(広辞苑)

小学校や中学校で習う四字熟語です。稲を栽培している農家はこの言葉を痛いほど感じています。

最近、全く雨が降らなく干上がってしまった里芋畑。

昨年まで米を栽培していましたので、この水路から水をかけ流すことができます。しかし、畑を潤すほどの水の量ではなく、ほんの僅か。

そのために、この水路に水を持ってこなければなりません。
このように全国に稲作のための水路(堰)はしっかり整備され、何十年も国と農家たちが守ってきた歴史があります。

.水は高いところから低いところに流れますので、田んぼが高いところから水が掛かってきます。この辺りでは、ここの畑が最も低いところになります。なので、

水がほとんど来ない。

ということがたびたびおきます。高いところで田んぼを栽培している方々は、水が豊富にあるのでたっぷりかけることができますが、低いところで栽培している人たちは水か来なくなることが日常茶飯事です。

そういうときは

我田引水

を実行します。
上の田んぼにかかっている水を少しずつ拝借してきて、自分の畑に呼び込むのです。もちろん全部拝借するわけではありませんが、いつも水をたっぷりかけているんだから数日少なくなったも大丈夫だろうと自分に言い聞かせて、なるべく自分の畑に水がかかるようにします。

この時は、他の人のことなんか考えている暇はなく、いかにして水を持ってくるかを意識しないとできないことです。ある程度図太い神経を持っていないと我田引水を実行することは難しいかもしれません。

今回は自分の力だけではムスカ四苦、水を管理する独立した組織の”土地改良区”の方に、来ていただき一番大元の水量を多くするようにしてもらいました。

農家はここを触ることはできないのですが、今回土地改良区の方にしてもらいました。そのぐらいうちの畑は水が掛かりにくいところなんです。

お陰でこの通り

無事に里芋畑に水をかけることができました。一時はどうなることかと焦りましたが、これで一安心です。

 

園主 顕太朗

園主中川顕太朗のプロフィール

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