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さくらんぼ栽培を改めて考える

佐藤錦の収穫が終わり、一つの区切りがついたので、今年のさくらんぼの総括をしていました。

その結論は

さくらんぼの経営は難しい

いきなり結論を持ってきてしまいましたけれども、今年はそれを改めて感じることになりました。

農家はよく例年通りという言葉を使いますが、例年と同じように生育し、例年と同じような品質のものができれば、例年通り栽培管理をすればいいわけです。

安定的に毎年同じものができれば経営は安定します。

しかし、施設栽培ではない作物はいろんな環境に影響を受けて育つので、一つとして同じものはないです。環境的要因は

・天気
・降水量
・日照時間
・湿度
・風
・はち
・病気
・虫

これが複雑に絡み合って、いろんな現象が起こります。今年はそれが顕著に出た年でした。

2020年の天候の特徴
冬に雪がほとんど積もらず→土壌水分の不足
暖冬→樹に負担が大きかった
4月低温→開花期間が長く、受粉がうまくならなかった
5月高温→樹に負担が大きい
6月最低気温が下がりにくかった→着色、熟期の遅れ

さくらんぼ農家は1週間単位で天候のことを考えますが、あまりにも変化が激しく対応できなかったというのが正直なところです。さくらんぼ栽培についてまだまだ勉強不足と技術不足であるところを認識させられました。

ちょっとわかりにくい内容になってしまいましたが、毎年天候が異なるので、10年・20年栽培していても”こんな年は初めて”というときが毎年のようにある。

販売面においても、今回のコロナの影響で市場の価格がどの程度になるのか予測することがとても困難でした。実際に出してみないと分からない。

収量と品質が安定しなく価格も変動するので、農作物の中でもかなりリスクが高いものであることがわかります。

どういう風にリスクを分散していくのか?さくらんぼに対する考え方をもう一度考え直さなければならないと感じた2020年でした。

来年以降に向けていい教訓になりました。

園主 顕太朗

園主中川顕太朗のプロフィール

 

 

 

 

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