積雪のあるときは雪がなくなるという情景を考えることができませんでした。まだこんなにあるな。いつになったらなくなるのかな?除雪はいつまで続くかななど。
頭では4月に入ればなくなることはわかっていますが、高く積みあがった雪を見るとなかなかそうは考えられなくなってしまうものです。
私が住んでいる寒河江市は山形の中でも積雪が比較的少ないです。なので2mも3mも積もる豪雪地帯はたくさんあります。豪雪地に住んでいる知り合いの80歳になるおばあちゃんは、軒下に積もった雪が屋根につながっている状態を見てこんなことを言っていました。
お盆までには雪とげっぺが?
お盆までに雪が溶けてなくなる?と聞いてきたそうです。それを聞いたときは爆笑してしまいましたが、雪を目の前にするとそのぐらいの気持ちになるのはわかるなと思います。
2月の厳冬期は特に毎日雪が降り、寒い日が続きこのまま溶けないのではないかと思ってしまいます。80歳のおばあちゃんは、目の前の現実が今なので将来が想像しにくくなるんだと思います。
今現在たくさんあった雪はほとんどなくなり、春へとまっしぐらです。桜の開花ももうすぐ!そこで思うのが
ちょっと寂しいな
という感覚です。もちろん私の場合はスキーができなくなるという寂しさもありますが、それと共に冬への渇望感です。
白鳥が北へと帰っていく姿を見ると寂しくなります。
中川果樹園のさくらんぼ畑やりんご畑は最上川近くにあるので、冬白鳥が停留する場所の近くです。雪が解けると近くの田んぼに来てよく落穂拾いをしています。
白鳥がいなくなると一気に夏に向かっていくような気がして冬が恋しくなるのだと思います。
園主 顕太朗