今回はちょっと専門的な話になります。
毎年、りんごが大体終わるクリスマスの時期にりんごの総括をしています。そこで通信簿ができあがり、今年の傾向が明確にわかってきました。
ここ数年豊作が続いていましたが、今年は収穫量が少し落ちていたようです。さらに収穫量が少ないのに、小玉傾向だったということは、りんご肥大する時期に雨が少なかったということになります。
今年の天候を振り返ってみると、冬に雪が少なかったので春先まで土壌水分が少ない状態が続き、8月の干ばつが影響していたことが分かります。
秀品化率はとても良かったので、10月・11月天気のいい日が多くあり、朝晩冷え込んだ影響です。
りんごの樹の樹勢が落ち着いてきていて、そんなに大玉にならなくなっているとも言えます。中川果樹園の方針として、完熟してから収穫するということがあるので、樹勢が強いと収穫時期になっても熟しにくくなる傾向があります。
なるべく落ち着かせようという思いが剪定や管理作業に影響を及ぼしているんだなと感じます。
今後も味を求めていくと大玉になりにくい状態になりますが、しょうがないかなと思います。
農家の場合は、栽培や農作物の品質に重きを置きがちですが、今年は特にサービスの向上を改めて考え直さなければならないことを強く感じました。
この通信簿を正直に受け止めて、来年に活かしていこうと思います。
園主 顕太朗